佐藤一齋　掛軸

佐藤一齋　掛軸　(2004年7月購入)

湘谿秋竹雨霏々
風戞煙揩翠欲飛
応是瀟湘江上路
僊妃一去幾時帰

煙雨萬竿圖　一齋坦書

湘谿の秋竹、雨、霏々たり
風たたき、煙うち、みどり飛ばんと欲す
まさに是れ瀟湘江上の路なるべし
僊妃、一たび去って幾時か帰らん

　篆刻の専門家の方より「照合した印譜の方が真を失しているのではないかと思」はれるとの御指摘を、解読の誤りと共に御教示賜りました。

(コメント　2011.02.15)
　『佐藤一齋先生印譜』を考証する論文をネット上に発見、掛軸に捺された二顆と同じものをみつけました(92p)。

【左】『日本書画落款大事典』平成十九年、遊子館刊より　／　【右】『佐藤一齋先生印譜』大正十四年、溝上与三郎刊より

上：「佐藤坦/私印記」　下：「鉈尾城/主八世孫」　鉈尾城は美濃市鉈尾山(藤城山)にあった祖先の居城

佐藤一齋　掛軸　(2014年1月購入)

『論語』陽貨第十七より

子張問仁於孔子、孔子曰、能行五者於天下爲仁矣、
請問之、曰、恭寛信敏惠、
恭則不侮、寛則得衆、信則人任焉、敏則有功、惠則足以使人。

子張、仁を孔子に問ふ。孔子曰く、能く五つの者を天下に行なふを仁と為す。
これを請ひ問ふ。曰く、恭寛信敏惠。
恭なれば則ち侮られず、寛なれば則ち衆を得、信なれば則ち人任じ、敏なれば則ち功あり、恵なれば則ち以て人を使ふに足る。

【左】『日本書画落款大事典』平成十九年、遊子館刊より　／　【右】『佐藤一齋先生印譜』大正十四年、溝上与三郎刊より